2011年8月20日土曜日

教師の夏休みは長すぎるのか?

はじめまして。
これから、つらつらと駄文を連ねていこうと思っています。少しなりとも、日本の未来をつくるであろう教育の一助になれば、これほど幸せなことはありません。

では、今、真っ最中の教師の夏休みについて。

 まず一つ断っておくと、私は小学校教師であるから中学校や高等学校のことは分かりません。見聞きすることはありますが、確かなことは言えませんので、ここで言うのは私の経験している小学校教師のことだと思ってください。
 先生は夏休みが長くてうらやましい・・・とは、昔からよく言われることだそうで、確かに子供たちは7月21日から8月31日までいないのだから、授業をしない期間は40日程度もあることになります。

 じゃあ、「授業をしない=休み」なのか、というと、実はそうでもありません。
 今年のことを言うと、私は土日を除いて7月21日から7月28日までは、水泳指導をしていました。水泳指導の合間には、備品をチェックし、体育会の演技を考え、29日には細々した書類をやっつけています。そして土日が明けた8月からは健康診断に行き、休み明けにある職員会議の資料を集め、資料を作り、机周りを片付け、職務研修に行き、そして8月4日から自分の夏休みに入りました。
 つまり、子供たちが夏休みに入ってから2週間くらいは教師は仕事が続きます。しかしだからと言って、子供たちがいるときほど忙しいかというとそんなことはありません。子供たちがいない学校なんてのんびりしたものです。いくら水泳の練習に来る子供たちがいると言っても、授業がないとなれば、忙しさは半分以下。サラリーマンでいうところのプレゼン後みたいなものです。
 私は4日から21日まで、完全に休みます。完全にというのは、子供たちだけでなく私自身も学校に行かないということです。連続18日間の夏休みになります。ちなみに22日からは2学期の準備が始まります。世のサラリーマンに比べれば18日間なんてうらやましくなるほど長い夏休みかもしれません。

 私もサラリーマンの頃は夏休みなんて連続7日間ほどしかありませんでした。初日は死んだように寝て、次の日にまとめて掃除洗濯をし、そして実家に帰って旧友と仕事の愚痴を言い合い、そして満員の新幹線や渋滞に疲れたまま、また仕事に戻っていったものです。

 しかし、です。
 教師には、ふだんの平日に休み時間がほとんどありません。お昼休みさえありません。場合によれば、トイレに行く時間すらないこともしばしばです。休み時間は子供たちと遊び、給食の時間は、配膳の準備と、おかわりをする子や野菜の食べられない子の相手をしながら、自分の食べる分をものの5分でかき込みます。
 サラリーマンの頃はたしかに忙しすぎて昼食を抜くこともありましたし、予定がびっしりすぎてコーヒーすら飲めない時間帯もありました。ただ、終始予定びっしりということは少なく、自分でスケジュールを調整すれば時間がずれるとは言え、ご飯も食べることができましたし、ちょっとした営業周りの合間にゆっくりコーヒーを飲む時間が作れないことはありませんでした。
 しかし、教師は自分でスケジュールを調整することができません。1時間目から5時間目ないし6時間目が終わるまでは、どうしようもないのです。国語から音楽・図工まで全部自分で教える低学年を担任すれば、空き時間も一切ありません。この縛りの中での忙しさは、サラリーマンとはまた違った種類の忙しさです。教師の方が忙しいなんて言うつもりはありません。違った種類の忙しさなのです。「先生はラクだ」なんて、知らないのに宣うている方はぜひ一度教師をやってみるといいと思います。

 いったい何が言いたいのかといいますと、教師は夏休みに普段は取れないランチ休憩を取り戻しているのではないか?ということです。計算してみます。
 サラリーマンが普段のランチを1時間取っているとし、そのうち40分は休憩と考えてみます。すると、教師は始業式4月6日から終業式7月20日までの71日間の授業日分の休憩を取り戻すことができると考えます。40分×71日=2840分=4.5日分(1日600分勤務くらいで換算。教師は毎日10時間くらいは働いている。)でありますから、サラリーマンより5日間くらいの休みが多くても、計算上は許されるんじゃないかと思います。これが2学期、3学期とあるのだから、単純に言うと1年間で15日間くらいの休憩を夏休みで取り戻しているのかもしれません。18日間連続の夏休みが教師に与えられていたとしても、まあ、いいんじゃないでしょうか。

 というのは、ちょっと、我が身に甘いかな。だって、18日間の夏休みって、はたから見たらやっぱりうらやましいだろうから。


4 件のコメント:

  1. 現在、小学校で1年生の担任をしてる29歳男です。
    同意です><
    意識して水分補給をしなければ、尿意さえ催さない日があります。
    膀胱炎になると忠告されたので、水分補給に努めています。
    「努め」なければ水分補給さえさせてくれない現場ですww

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  2. コメントありがとうございます。
    たしかに水筒は一年中必携ですね。
    一年生は休み時間も目が離せないし、離させてはくれないし、ご苦労が想像できます。ベテランの先生たちをうまく見習いたいですね。

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  3. 私は高校に勤務しておりますが、やはり校種が変わると状況は全く異なっているのですね。
    昼休みは外に出て(これは何の問題もありません)、時間を過ぎても帰ってこない先生や、定時より一時間も前に帰る先生が複数名おり、大変恥ずかしく思っています。
    特にベテランと呼ばれるべき年齢の先生方に特に多いです。
    校長もその場では憤慨するのですが、関係の悪化を懸念しているのか直接注意をせずに常態化してしまっていて改善が見込めません…。

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  4. コメントありがとうございます。
    夏休みにお昼休憩がルーズになったり、退勤時間があいまいになったりするのは私の職場でもあります。先生がおっしゃっているようにベテランの先生方に当てはまる方は多いかも知れません。服務については、年々厳しく言われるようになってきており、昔はゆるかったので、それが染み付いておられるのではないでしょうか。
    先生が子どもたちに対して、社会に対して恥ずかしくないようにしたいと思われていることはすばらしいことだと思います。ただし、他人の振る舞いであまりに心を痛めるのもよくありません。
    2学期が始まります。気分良く、仕事ができますように。

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