2013年2月3日日曜日

日教組は民主党敗北をどう乗り越えるのか?

教育の政治的中立はありえない。

日教組のドン、民主党幹事長・輿石東の言葉です。
政権を握っていた政党の幹事長のセリフとは思えないくらいの暴言と思う人もたくさんいるでしょうが、残念ながら日教組は大っぴらに民主党を支持しています。組合員の先生たちは、この選挙にあたって、たくさんの電話をかけビラを配り、演説に動員されています。

もちろん、公務員の政治活動は制限されていますから、当然教育委員会も選挙前に通達を出します。

政治活動は制限されている。
公に奉仕する公務員の立場を忘れるな。
世間の目は厳しくなっているぞ。

という内容の。

しかし、それはそれとして、組合員の先生たちは、政治活動をせねばならんのです。中央からの指示もあるでしょうし、支部同士の見栄の張り合いもあるでしょう。それに政権の中枢におわす方が、力強いことを言っているのですから。

しかし、世の中の日教組バッシングは止まりません。連合や民間の労働組合はそうでもないのですが、日教組へのバッシングはこの選挙でも民主党への、とりわけ輿石東へのバッシングとなって表れていたように思います。
彼が衆議院議員だったなら、間違いなく小選挙区では敗北していたでしょう。

民主党大敗の責任は、野田佳彦ではなく、野田佳彦にことごとく反目し、党内外を混乱させた輿石東にあるはずです。私は取り立てて輿石東が嫌いでも好きでもなく、風貌としてはリーダーではないなぁ、スーツがオーバーサイズだなぁ、くらいしか思わなかったのですが、選挙後の彼の沈黙ぶりはずるいと思うのです

しかしながら、これだけ維新だ、未来だ、みんなだと大騒ぎになっても投票率は半分もないのなら、大きくはなくとも日教組という確実な票田を持つ輿石東の存在は民主党内では大切でしょう。彼の野田佳彦に対する態度からも分かります。

しかし、民主党は維新の会と同議席しか獲得できず、ましてや無党派層に民主党支持者は極めて少ないとするのなら、世論は民主党に対しては、選挙結果以上に厳しいものになるはずです。

いわんや、日教組をや。

民主党が政権についていながら、日教組ができたことと言えば、心のノートを事業仕分けに持ち込んだくらいで、他のことはてんでだめでした。

期末手当ても維持できなかったし、教員の免許更新制度も廃止にできなかったし、共済保険の独立性も保てなかったし、朝鮮高校の無償化も実現できませんでした。

そんな日教組が自民党政権下ではいったい何ができるのでしょう?

きっとデモをしたり、署名をしたりと、地道な活動は続けることでしょう。しかし、教育行政は日教組を置き去りにして進んで行くはずです。
しかし、そもそも組合活動とはそういうものかもしれません。労働組合は自分たちの支持者が政権を握っていては、反対運動がしにくくて仕方ありません。
しかし、労働組合のアイデンティティとしては、「労働者の声を聞け!」「現場は疲弊している!」と叫ばずにはいられないのです。

だとすれば、ただ形だけのデモをしていた民主党時代よりは、明らかな敵対勢力である自民党時代のほうが、日教組は組合活動に気合が入るかもしれません。

たとえ、それが徒労に終わったとしても。

さて、学校週6日制の復活が喧しい昨今ですが、日教組はどんな活動を見せるでしょうか?
楽しみなところです。

子どもの基礎学力か教師の労働条件か?

これはこの問題として私も考えてまた書きたいですね。

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